自分のルーツが気になった2 血筋

先日亡くなった父方の祖父は、父方の祖母の再婚相手なので血はつながっていません。
だから僕に群馬の血は流れていないし、流れていたとしても「むかし、一人二人混ざりこんだ(可能性がなくもない)」くらいでしょう。

基本的に、日本における結婚観・イエ観というのは、現代に生きる端くれ物の僕から見れば、「下地となる属性・種族値・形」に、少しでも新規性のあるソトの異物を取り込み縮小を防ぐ措置を、ムラの中で組織的に行いあうものです。
だから日本人として血統を考えるときは、たぶん「取り込んだもの」の結果や最先端として自分を見るのが妥当といえます。
なので、父方側の血で考えるのが最も分かりやすいですが必ずしもそうとは限りません。
どこで何が入れ替わっているか分からないわけですから。

調べてみたところ、僕の家系というのは父方も母方もそれなりに固定されたイエガラだったようです。それは両親が由緒ある良家の子息でとかそういうのではなく、もっとよくある話で、先祖が分かりやすくそれなりに名のある出どころである、というあたりです。
聞いたところ、そういった出自の名残は、両親のどちらのイエガラにも残っているみたいで、時々聞く話は結構華々しいです。

ちょっとおもしろかったのが、
父方の祖父母なんですけど、祖母が実家から東京に来た理由ってのがただのギラギラ系の出奔なんですが、そこで結局義兄夫婦の建設会社で(本人曰く本意でないのに捕まって)世話されてたんですね、イエに縛られて血族強化用結婚したくなかったから出たのにもかかわらず(苦笑)、それでそこの一番デキる男を紹介されて、お互い良縁ってことで結婚したそうです。
そこまでなら普通の「逃がさん婚」ですけど、遡れば清和源氏の末裔(宮大工の息子)と源氏の乳母の血統の人間が我知らず東京に出てきて身内職場の内輪結婚・・・ってのは、けっこうドラマティックな話です。
個人的には、あのドラマティックよりはドラスティックな祖母とよく結婚する気になったな・・・と祖母の恋女房自慢聞いてはよく思ったもんですが・・・。

母方の祖父は、結局よくわかりませんでした。ゴツい苗字なのと、実家は都内でそれなりに由緒と規模のある家らしいっていう断片的な情報だけで、
祖母に至っては、京都から好きな歌手を追っかけてきてそのままそこのメンバーと結婚した(=血的なゆかりはない)っていうアグレッシブな情報以外、まるで無いです。
金に苦労しながらも文化的でモダンな生活がモットーだったようなので、旧態依然な「カゾク」観は捨ててるのかもしれません。